WordPress でテーマをアップロードしようとして、「辿ったリンクは期限が切れています。」というエラーに出会ったことはありますか?
ConoHa VPS × Ubuntu で WordPress を構築した直後、人気テーマ「Cocoon」を入れようとしたときにこのエラーに遭遇しました。

このメッセージだけだとなかなか解決方法に辿り着けなかったので、記事として残しておくことにしました。
今回はテーマのアップロードで発生しましたが、画像などのアップロードでも発生する可能性があるかもしれません。
エラーの原因はほぼ「PHP設定」。容量制限がネックになる
WordPress のテーマ ZIP(Cocoon は約 22MB)をアップロードする際、サーバー側の設定次第でWordPress がアップロードを拒否します。
PHPの初期設定では、以下の通り設定されていることが多いかと思います。
| 設定内容 | 設定名 | デフォルト | Cocoon導入に必要 |
|---|---|---|---|
| アップロードできる1ファイルの最大サイズ | upload_max_filesize | 2M | 64M 以上 |
| POSTリクエスト全体の最大サイズ | post_max_size | 8M | 64M 以上 |
| 処理時間の最大値 | max_execution_time | 30 秒 | 300 秒程度 |
| メモリの上限 | memory_limit | 128M | 256M 程度 |
この制限に引っかかると WordPress は “期限切れ” と解釈してエラーを出します。
実際は「期限切れ」というより「容量オーバーです」の意味となります。
解決方法(PHP 8.3 / Ubuntu / Apache の場合)
私の環境では PHP 8.3 を使用していたので、そのケースで説明します。
WordPressをインストールしているサーバーにまずは接続しましょう。
php.ini を編集する
まずは PHP の設定ファイルを開きます。
sudo nano /etc/php/8.3/apache2/php.ini
検索は Ctrl + W を使うと便利です。
以下の4項目を変更する
upload_max_filesize = 64M
post_max_size = 64M
max_execution_time = 300
memory_limit = 256M
ポイント:
post_max_sizeはupload_max_filesize以上でないとエラーになります- Cocoonは22MB程度なので64Mで十分
- メモリは余裕を持たせると動作が安定
Apache を再起動する
sudo systemctl restart apache2
反映されない時は だいたい再起動忘れが原因です。
再度 WordPress からテーマをアップロード
これでほぼ確実に成功します。
実際、私の環境もこの設定後に問題なくアップロードできました。
それでもダメな場合の対処
アップロード制限以外にもいくつか原因がある可能性があります。
すべてがこれらで解決できるとは限りませんが、試してみる価値はあるかと思います。
WordPress のログインセッションが切れている
一度ログアウトして再ログインしてから再アップロードする。
セキュリティプラグインがブロックしている
SiteGuard などを一時停止して試す。
最終手段:FTP で直接アップロード
ZIP を解凍し、以下にテーマフォルダをアップロード:
/var/www/html/wp-content/themes/
WordPress管理画面でテーマが表示されていれば成功です。
まとめ
やはり最初に戸惑うポイントはエラーメッセージです。
少し調べれば出てくるのですが、「期限が切れています」という内容だけでは解決まで難しいですよね。
特に自分でWordPressをサーバーにインストールして使用している方は、この辺の設定周りで躓くことも多いかと思います。
いろいろカスタマイズできる分、設定周りもしっかりと確認しないといけないですね。
それではよいWordPressライフを!

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